*放射線影響量と防護量
放射線影響量とは、放射線による人体への影響を生物学的ないし疫学的な研究に基づいて科学的に解析して得られた線量である。一方、放射線防護量とは、防護のための考え方から、基本的には社会的合意の上に定められたものである。
医療被ばくは患者の健康を守るという利益を保証した上での被ばくであり、
放射作業者の被ばく(職業被ばく)は、放射線利用に伴う作業という社会的利益のための被ばくである。
これに対して、災害による被ばくは公衆に何らの利益ももたらさない被ばくであり、
これらの3種類の被ばく量を相互に比較する意味は少ない。
社団法人 日本医学放射線学会
→http://www.radiology.jp/modules/news/article.php?storyid=931
長期的には1mSv以下が目標であり(ICRP Publ. 111)、できる限り早く平時の状態に戻す必要がある。学校生活や市民生活の制限に際しては、市民の感情、学校教育の実施、線量低減のための費用、生活の制限に伴う苦痛などを総合的に考慮した判断がなされることを望む。(6月2日)